台湾大学国家発展研究所のシン・ビンロン教授は次のようにコメントしている:「台湾でスタートアップが盛行しているのは、若者が職場に対して相当悲観的であることを示している」。

香港城市大学の教授が港台の6つの大学、1,000人以上の学生を対象に行った調査によると、台湾の大学卒業生のうち起業を望む人は約66%、ほぼ7割に達している。一方、香港は約42%で、台湾より20%以上低い。

なぜ台湾の若者はこんなに大きく異なるのか?以下の3つの経済環境要因から探ることができる。それは税金、物価、賃金である。

香港メディアの報道によると、香港の大学卒業生の初任給は1.4k香港ドルで、台湾ドルに換算すると約52k。一方、台湾の最低水準は22kで、足りない部分は3万元だ。

次に税金の部分を見ると、《2016年租税環境報告書》は189の経済体の租税状況を調査し、香港の租税環境が世界で最も優れた地域の一つであることが判明した。香港の税務上の利点は、3種類の直接税のみを設定し、免税額制度を設けることにより、さらに税負担を軽減していることにある。

  • 法人利得税の最高税率は16.5%
  • 個人給与税の最高税率は15%
  • 物業税率は15%と定められている

以下の各種税目は一律免除され、香港租税制度のもう一つの優位性である:

  • 売上税 / 消費税 / 付加価値税
  • 源泉徴収税
  • キャピタルゲイン税
  • 配当金税

台湾の租税制度は、ジョークで「中華民国は万万税」と言われている。直接税だけでも総合所得税、営利事業所得税、証券取引税、先物取引税、相続税・贈与税、不動産税、土地増値税を含むなど、税の種類が多く、給与所得者にとっては、5月の確定申告の季節はまた息もつけないほどだ…

(図/全国租税目実徴納額/出典

物価の面では台湾は香港より大幅に低く、これが3つの中で唯一の利点である。社会資源に差異があるほか、同じ調査では、香港の新入社員の約半数は警察、公務員、または金融業での仕事を望んでいることが指摘されている。それは福利厚生と給与が優遇されているからである。台湾の高税・低賃金・低物価と比較すると、企業勤務を望まない傾向があり、香港はちょうど正反対であり、これが台湾人が起業で身を立てたいという雰囲気を生み出している。

台湾の多くの若者は職場への自信を失っている。また、台湾の大手企業はしばしば因習的な組織文化を持ち、「勤続年数を重視し才能を軽視する」という傾向があり、新入社員に社会進出への迷いと不安を感じさせている。このような不安感から「私は十分ではないのか」「なぜ誰も私の才能を見てくれないのか」といった悲観的な考え方が生まれ、したがって起業はしばしば彼らにとって**「自分の価値を実現し、個人の理想を体現する」**ための手段となる。

淡江大学のチェン・イーウェン教授もかつて述べている:「人々がどれだけ起業を望むかは、経済現状にどれだけ不満かを示している」。台湾経済の低迷、長年の低賃金・長時間労働に加え、35歳以下の若者が社会に出た時点で台湾は賃金停滞期に突入している。職場への期待を失った人々は、**「起業を避難港とする」**しかない。成功確率や持続可能性を別として、あるいは若者がリスク評価を十分にせず無思慮に起業することを別として、このような考え方を持ちながら自分の才能を発揮しなければ、もったいないではないだろうか?

もちろん悲観的なことの他に、港台の政府と産業による起業への支援にも違いがある。HiGH.5の創業者とパートナーはいずれも台湾で創業した香港人だが、彼らは香港の融資機関が起業を支援していないわけではなく、「金融」関連の起業カテゴリーのみを支援する傾向があり、そうでなければ容易に却下されると考えている。一方台湾では、様々な起業モデルやタイプが次々と現れており、この点だけでも大きく異なり、これは台湾社会が非常に自由で解放的であることを示している。香港人ですら台湾での起業をわざわざ選んでいるほどだ!

しかし起業には一定のリスクがある。資金、人力、ビジネスモデルが市場ニーズに合致しているか、同じ理念を持つ人を見つけたか、そして最も重要な決意は、起業前に慎重に評価すべき事項である。一度決断したら、しっかりと歩み続け、この決断を無駄にしないようにしよう!

【原文記事】

城大研究港台兩地大學生職業展望 創業意願差異最大